酢昆布

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股関節唇損傷体験記 #2

2020年 9月10月11月とリハビリを続けて来た。

週一回、雨の日も風の日も、自宅から5分の通い道。

通りなれた道、留めなれた駐車場、見慣れた支払い機、

当たり前の日々。

そんな平凡な日々を繰り返していたある日、次の作戦を告げられた。

「ちょっと注射をうたせてもらえないか?」と医師が真面目な顔で言った。

「あっはい、お願いします」と少し戸惑った様子で僕は答えた。

・・・中学生の頃の体育館裏での出来事、

「前から好きでした、僕と付き合ってもらえませんか?」

注射針がす~っと入りそうなきゃしゃな腕が、僕の前に伸びてきた

「おっ、お願いします」

実は両思いなんだけど、なかなか切り出せなかった、あの頃。

ふと、甘い思い出が蘇り、なんだか今すぐにでも注射をうってみたい、そんな気持ちにさせられてしまった。

「それで、注射はいつですか?」

「予約になります」・・・

ごぉぉぉぉん

この時、とあるおじいちゃんの言葉が僕の頭の中で、鳴り響いた。

【明日やろうは、バカ野郎だ!】

プロポーズ大作戦というドラマに出てくる、ケンゾーのおじいちゃんが言っていた言葉だ。

それが、こんなにも重く響くなんて、あの時は考えもしなかった、、

10代の頃の様な悶々とした気持ちを抑え、なんとか予約を済ませた。

後日、

街はすっかり、クリスマスモードに。

イルミネーションで飾られた街路樹の中を、白い息を吐きながら、病院へと向かう。

すれ違う人は、僕が今から股間に注射を打ちに行くだなんて、これっぽっちも思っていないだろう。

嫌、その逆もあり得るぞ?!

僕が知らないだけで、すでに股間に注射を打ってきた人とすれ違っているのかも知れない。

なんて僕は自己中心的な生き物なんだ。

こんなんだから、世界から戦争が無くならないんだ!

探せ! 気づけ! この中に股関に注射を打ってきた人がいるはずだ!

そんな能力が僕にあれば、いままで苦労はしなかっただろう。

サンタさんごめんなさい、もういい大人だけど、そんな能力を僕にプレゼントしてくれませんか??

久しぶりにおねだりをした日。

サンタの答えは、

・・・・

・・・・

ブスッ

・・・・

太めの注射のプレゼント。

あっ、あっ、ありがとう。

股関節唇損傷可動域

股関節の症状 現状

性別 男。 趣味バスケ、写真。 痛む場所 左の股関節。

注射をしたものの、痛みはとれず、寝た状態で膝を立て内側に倒すとすぐに痛みが出る。外側も最後まで倒せず途中で痛くて止まってしまう。

可動域が日に日に狭くなっていく。

もちろん、あぐらをかくのは難しい状態。

僕はこの先何回あぐらをかけるのか?

むしろ今まで何回あぐらをかいてきたのか?

こんなことになるなら、もっとあぐらのことを、気にしてあげれば良かった。

君のことを、、、もっと

現状にあぐらをかくな!

というように使われることもある あぐら、

今の今まで僕は、あぐらに対して、がっつりとあぐらをかいていたのかもしれない。

 

噛みしめながら

目の前の当たり前を、もっともっと大切に・・・

悔しいこと、煩わしさ、理不尽な出来事、嬉しさ、優しさの感触、、、

酢昆布を噛みしめながら、日常の中を歩いていく。

口に広がる甘酸っぱい人生を、ゆっくりと確かめるように・・・

 

つづく・・・#3川の流れのように

#1 出会いの数だけ・・・ 股関節唇損傷との出会いはこちらをお読みください。

 

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